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洋ラン栽培3年生
難しい種類、放任栽培、衣替え、置き場所、根を育てる、花を咲かせる

初めに
洋ラン栽培を始めて3年目に入りました。これまでは、「易しい種類:シンビジウム、デンドロビウム、西洋フウランなど」を中心に進めてきましたが、今年からは、「難しい種類:コチョウラン、カトレヤ、パフィオペディルム、バンダなど」も本格的に取り上げていきたいと思います。
一方、丈夫な種類については、なるべく手をかけずに育てる方法、「放任栽培」、を考えたいと思います。野生の洋ランは誰の世話も受けませんし、洋ランも地植えした植物のように手がかからない方が誰でも楽しむことができるでしょう。
2年目までに、易しい種類を、簡単な統一した方法で、何とか育てられるようになりました。そこで、易しい種類・蒸すかしい種類ともに本来の目標である、なるべく多く花を咲かせる、をめざします。
都合により大幅に植え替えが遅れたり、多段棚に詰め込んで光が不足したり、雨ざらしで種類によっては病気になったりということがありました。今度はこれらを参考にしていきたいと思います。
ここでは3年目に編み出したり、力を入れた方法を紹介していこうと思います。



対象種置場所植込材料植え方水やり問題点
1年目易(難)屋根下・コンクリート硬プラ・大きめ ミズゴケ
バーク大粒
軽石大粒

鉢含水量1/4一部根腐れバーク中粒
2年目易(難)棚雨ざらし・居室内透明軟ポリ・横穴開け
中空
開花不足
コチョウラン炭阻病
シンビ凍傷
屋内取り込み
3年目同上
同上+底スチ苗蒸散量1/2


冬夜加温、+周年室内パフィオ日向軽石+底スチ


2009.3.22表作成

目次
I. 難しい種類」入門
2.植え方−根腐れ予防−中抜き・鉢底近くの穴あけ
3.水やり−蒸散量に応じて
4.植え込み材料−蒸散量の減り方を遅らせる
5.冬の防寒と加温−翌年の花を咲かせるために

II. 丈夫な種類の放任栽培

1.「難しい種類」入門
コチョウランとカトレヤは、豪華さでは洋ランの双璧と言えるでしょう。これまでは、易しい種類に力点を置き、ほぼ同じ扱いをしてきましたが、これからは、難しい種類に照準を当てた方法も本格的に検討していきたいと思います。
豪華な鉢仕立てのコチョウランや、大輪のカトレヤは、贈答品として作られており、消費者の栽培向きにはなっていないため、初めは、丈夫な、小型種をとりあげていきます。パフィオペディルムも趣味家向けの、交配の進んだ整形種、特に夏咲きは難しいようなので、比較的丈夫で咲かせやすい緑葉・冬咲き種から始めます。バンダ系では、西洋フウランは強光線と低温に強いので、易しい種類に入れてありますが、引き続き検討すると共に、アスコセンダに広げていきたいと思います。
具体的な方法は「洋ラン中学」で検討します。

2.植え方−根腐れ予防−中抜き・鉢底近くの穴あけ
難しい種類は根腐れしやすいです。特に根元の下と、鉢の底近くが過湿で根腐れしやすいです。そこで、根元の下は発泡スチロールを入れて乾かし、鉢底近くに横に穴を開けて過剰な水を逃がすと共に水分を直接蒸発させて、上から下まで均一に乾かしていきます。

3.水やり−蒸散量の減り方に応じて
普通の水やりは、植え込み材料の表面の乾き具合を見てやるように言われています。これでは根のある鉢の中の様子を知らずにすることになります。そこで、透明のポットに植えて鉢の中の乾き方を見ながら水やりをするようにしてきました。簡単に世話ができるように1週間毎に水やりをしてきました。
しかし苗からの蒸散を調べると、水やり後急速に減っていくことが分かりました。鉢全体を見ると湿っていても、根のまわリでは水が足りなくなるからでした。そこで、水を必要とするシンビジウムや花が咲く時期には水やり後、4日目毎位に水やりすることを目安にしています。

4.植え込み材料−蒸散量の減り方を遅らせる
水やり後の蒸散量の減り方は、植え込み材料の種類、例えばミズゴケでもバークでも余り変わりません。鉢が大きく深くなると減る割合は遅くなり、植え込み材料の粒が小さくても遅くなります。そこで、蒸散量が1週間位の間余り落ち込まない植え込み材料を用いることにしました。

冬の防寒と夜の加温−翌年の花を咲かせるために
洋ランの大多数を占める複茎種の花を咲かせるためには、新しい子株を春から秋までに十分生育させて、親株以上の大きさにすることがカギですが、そのためにも、春の生長開始が遅れないことが肝心です。冬の最低温度が低いとどうしても遅くなりがちで、しかも植え替えする場合にはその遅れにもつながります。
それと同時に冬の最低温度が重要なのは、洋ランが多かれ少なかれ熱帯・亜熱帯産のため、自生地より低温にさらされると例外を受けてその後遺症により春以降の生育が悪くなったり、甚だしい場合には枯れるなどの障害が出て生育どころではなくなってしまうからです。
以上のために、冬の最低温度を必要な範囲に維持する必要が出てきます。
室内栽培の冬の加温というと、居間の暖房を思い浮かべますが、暖房は寝る時には切るのが普通で、冷えるのは明け方にかけてなので、最低気温の維持に役立っているか定かでありません。
また、冬は色々な種類の花が咲いており、昼に暖房して温度が高くなると、花の寿命が短くなるので、安易な暖房は避けたいです。
まず最低温度がどの位になっているかを確かめることが重要です。最近はデジタルでメモリ付きになっていて最低・最高温度の表示できる温度計が手軽に手に入りますから、調べてみましょう。普通の内の室内では、暖房をしていない部屋でも特別寒い日を除くと7-8℃程度はあると思われます。
最低温度の維持のための加温には、寝ている時の火の用心もあるので、オイルヒーターなどの緩やかで安全な暖房器具を使うと良いと思います。中・高温を好む種類では、10℃程度に保てれば、過度に冬眠せず、春の生長開始を早めることができるでしょう。サーモスタットやタイマー付きの器具を使って低消費電力でも15℃程度に保つことは可能です。
シンビジウムは、越冬には屋外でも0℃以上であれば可能ですが、花の咲くのが遅れて結果的に春の生長開始が遅くなったり、体力を消耗してしまい、翌年の花が咲かなくなってしまいます。花が早くに終わった物は低温でも大丈夫ですが、年が明けてからも蕾が小さかったり、開花前なら、夜はなるべく暖かい所に取り込む方が良いでしょう。
詳しくは今月の栽培法にあります。
2009.2.9

II.丈夫な種類の放任栽培
洋ランの栽培書を見ると、種類ごとに育て方が異なり、色々な世話を年中やらなければならないようです。他の植物と一緒にランを楽しみたい人、他にもやりたいことがある人には、とてもできません。
地植えの宿根草や観葉植物のように世話要らずで楽しめる方法を試したいと思います。
洋ランの世話は、水やり、植え替え(株分け)、日除け、雨除け、防寒、消毒、肥料、芽掻きなどが主です。これらをできるだけ少なくしようと思います。それぞれにつぃて大まかに考えて見ましょう。
(1)水やり
屋外の雨ざらしなら少なくできます。
タイマーを使って毎日定期的に自動で水やりをすれば、手間は省けます。
(2)日除け
普通は、種類ごと・季節ごとに変えなければならないとされますが、面倒です。直射日光に耐えられる種類なら、真夏を除けば不要になります。春咲きの屋外に出す時に気を付けて、ミニカトレアなどもだんだん強い光にならせば耐えられそうです。
毎日用意があるなら、日差しの強い日だけ寒冷紗を被せれば、苗を日陰に移動する必要はありません。
(3)雨除け
一部の長雨に当たると病気になり易い種類を除けば、雨ざらしでも大丈夫です。寒い季節には、軒下に入れた方が良い種類もあります。
(4)防寒
温帯産の種類は、年中屋外でも大丈夫なはずです。シンビジウムでは零下になる時だけ屋根のある所に移せば、後は屋外で冬越しができる物が多いです。和蘭のセッコク、デンドロビウムのキンギアナムなども同様です。和ランの春蘭は地植えでも大丈夫です。
毎日用意があるなら、零下になりそうな日だけ寒冷紗やビニールを被せれば、苗を移動する必要はありません。
(5)消毒
難しい部類の中で特に病気にかかり易い種類は、毎月1回予防的な殺菌が必要なようです。丈夫な種類などは、春に室内から屋外に出す時と、梅雨入り前と、秋に室内に取り込む時に、殺虫剤と殺菌剤の混合を噴霧すれば足りるようです。
(6)植え替え(株分け)
ランを育て始めて間がない頃は、毎年植え替えをするものと思いがちですが、植え替えて根を傷めたり、鉢が大きくて根張りが不十分だと花が咲きにくいので、植え込も材料が古くなったり、根腐れしたりでなければ、植え替えの必要はありません。
植え替えするにしても、ミズゴケを根から全部取り去るのはとても手間がかかるので、バーク植えなどにすれば作業は楽になります。
水やりにより過湿になりやすいと、植え込み材料が早く痛んで植え替えが頻繁になります。過湿になり難い植え方をして、水をやりすぎないようにすると、植え替えの間隔を長くできます。
(7)肥料
肥料も本によっては、年に何回も置き肥したり、春から秋まで液体肥料を1週間毎になどと、手間をかける方法が書かれています。それはそれで、良い結果が得られるでしょうが、もっと簡単な方法があります。環光性の肥料を春の植え替えの後などに1回根元に施せば秋まで何もしなくても大丈夫です。
(8)芽掻き
一般には余り重要視されていませんが、むしろ、花を咲かせるためにまめにやりたいのが芽掻きです。ランの多くは親株の脇から芽が出て新しい株が大きくなると花芽が付きます。シンビジウム、デンドロビウム、オンシジウム、カトレヤ、パフィオペディルムなど、コチョウランとバンダ以外は皆そうです。脇芽が多すぎると株が小さくなって花が咲かないので、脇芽が出る時には親株1つに子株1つを目安に、全て掻き取る方が確実に花が咲きます。
2009.2.4追記

3年目の方針
以下のことを新たな目標にします。
(1)難しい種類入門、入手苗の衣替え、蒸散に応じた水やり、根を育てる
(2)丈夫な種類は、できるだけ手のかからない放任栽培をめざす。
(3)どちらも、栽培に馴れたので、より多く花を咲かせることをめざす。

2年目の目標・工夫と経過まとめ、新芽を育てる、透明ポット、バーク植え、雨ざらし、植え替えを控えめに
方針
1年目の終りの晩秋から小型シンビジウム・コチョウラン・パフィオペディルムの蕾付きや蕾前の苗とミディカトレヤの若苗で系統的に実験を始める。
多くの種類を、なるべく同じ管理で育てる。植え込み材料はバークに重点、屋外は基本的に雨ざらし、根腐れを避けるため乾燥気味の世話。
経過
春に室内から苗を出す、都合により初夏になってから植え替え、なるべく抑え、株分けは殆どしない。
1年目の目標・工夫と経過まとめ、洋ランになれる、色々な種類、ミズゴケ植え、雨除け
方針
サボテン栽培で培った方法を元に、乾燥地帯産多肉で植え込み材料の粒が大きいという共通性のある、洋ランの栽培法の検討を始める。
晩春に、屋外でオンシジウム・パフィオペディルム・デンドロビウム・同デンファレ・同キンギアナムの鉢を細かく株分けして実験を始める。他に、西洋フウラン、長生蘭(セッコク)、カトレヤ、紫香蘭(ジゴペタラム)エピデンドラムなども試す。
洋ランの栽培を始めました。殆ど全ての苗を植え替えし、同時に株分けしました。カトレヤなどは夏咲きを主に入手しました。植え込み材料はミズゴケが主で、やや深植え気味でした。高温期はビニールトタンの屋根の下に全ての種類を置き、で雨が当たらないようにしました。水やりはほぼ全て同時に、ほぼ1週間に1回鉢底から水が流れ出るまでにしました。シンビジウム・パフィオペディルム・コチョウランの蕾があるか蕾のでそうな苗を秋に入手し、秋からすべてを鉄筋コンクリートの建物の室内に入れて世話を続けました。これらについてはほぼ全て花が咲きました。オンシジウム・セッコク・カトレヤ・デンドロビウムなどの一部は冬に花が咲きました。
鉢の含水量が指数関数的に減ることを確認、最大量の水やり、薬1/4で次の水やりをする。
2009.1.4開始
1.31公開、前年までのまとめ追記


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