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ランの交配種とその親のリスト
初めに
ランは地球で一番栄えている植物で何万種もあります。園芸的に栽培されているのは交配種が主です。
どんな種類か調べようとして本やホームページを調べても、原種か、最近の交配種は載っていますが、手元にある種類は見つからないことが多いです。
交配種も限りなくあり、年々種類が増えていき、素性が分からなくなっています。
充実したリストを作るのは困難なので、ホームページに載っている物を紹介することにしました。
しかし、何代も交配を重ねていても、親になる種類は意外に少数です。それらを知っておくと、年がたっても古くならなくて、また交配種の身元をたどっていくとどんな系統かが分かります。そこで、主な属について、原種を含めて主に交配の親になってる種類のリストを作って行くことにしました。
目次
1.シンビジウム
2.デンドロビウム
3.オンシジウム
4.カトレヤ
5.コチョウラン
6.パフィオペディルム
7.バンダ
1.Cymbidium
1.原種
(1)向山武彦 Green Life7 毎月のやさしい手入れ シンビジューム(永岡書店、1981)より
ダイアナム(寒鳳蘭)
デボニアナム
エバーネウム、交配親として有名なアレキサンデリ、ロザンナなどの祖先
エンシフォリウム(駿河蘭)、緑黄色、強い芳香、
エリスロスティラム、白大輪、早咲き系の親
ファベリ、緑黄
グランディフロラム、オリーブ緑、リップ黄色地に紫褐色の斑点
アイアンソニー、黄色で紫褐色の条、以前は親としてよく使われた
プミラム(金稜辺)、小型・中型の最も有名な交配親
ロウィアナム、緑黄色で褐色の条、リップは黄色
シネンセ(報才蘭)
ティグリナム、黄色でピンクの条線
インシグネ、ピンク系の親として有名
(2){交配親として使われた代表的な原種}(橋本種苗園よりhttp://www.k5.dion.ne.jp/~hashimot/Cymbidium.htm)
エリスロスティラム:白花、ベトナム原産(約標高1500m) 早咲き種の交配親として良く使用
エバニウム:淡ピンク ミャンマー北部〜ヒマラヤ原産 遅咲き系の親に使用。乳白色でやや芳香あり
インシグネ:ピンク花 タイ北部〜ベトナム(標高1000〜1700m)
金稜辺:茶褐色、グリーンなど 中国南部〜台湾が原産
駿河蘭:緑、中国を中心に広く分布、日本でも確認されてる。芳香性あり
デボニアナム:茶、緑褐色 ヒマラヤ、ネパール(標高1400〜2200m)の着生蘭。小輪多花&下垂性
ロウィアナム:緑 ミャンマー〜中国(標高は1200〜2400m)が原産 花もちがよい
トラシアナム:緑褐色 タイ原産 芳香性
(3)へぼ園より
現在の園芸品種の交配親になった原種は、インシグネ、エブルネウム、エリスロスティルム、カナリクラタム、ティグリナム、デボニアナム、トラキアナム、フロリバンダム、ローウィアナムなど。なお、下垂性シンビジウムは、デボニアナムやフロリバンダムの血を濃く受け継いでいる。
名古屋市立東山植物園
シンビジウム・トラシアナム 中国、タイ原産。大型早咲き種で、交配親になる原種です。大きく波打つ花弁、縞模様とドットの対比も面白く、なかなか風格があります。
2.交配種
(*)面白蘭講座8、http://www.ran-museum.jp/html/omosiro/omosiro_text08.html
アレキサンドリ・ウエストンバートという品種は、1922年に英国王立園芸協会より、最も名誉ある最高賞を与えられ、多くの交配親として用いられました。
しかし、ウイルス病という不治の病に冒され、多くの個体が失われてしまいました。それを取り除くため、1960年にメリクロンというバイオ技術を用いたところ、健全な苗の大量生産ができることがわかり、その技術が農業生産に応用されるようになりました。
3.属間交配種
へぼ園
近縁属との属間交配種(人工属)も存在する。グラマトフィラムとの人工属、グラマトシンビジウムがそうだが、ほとんど見かけない。グラマトフィラムは寒さに弱い洋蘭だが、グラマトシンビジウムは、シンビジウムに似て、比較的耐寒性がある。
(ホームページ「素人演芸解説−私はこう育てる」http://heboen.hp.infoseek.co.jp/youran/cym.htmlより)
2.Dendrobium
(1)デンドロビウムの交配の主な歴史、れっきーの植物園、デンドロビウム・ノートより)http://www.geocities.jp/jyfbs502/Dendorobium/Dennote.htm
@ノビル系
・最初のプライマリー交配で生まれたのがAinsworthiiである。これはAinsworth氏がnobileとaureumを交配して作出したもので、1874年にR.H.Sに登録されている。親のnobileに比べ一段と美しく、白弁でリップに紫褐色の目が入り、花付きがよかった。
その後、Veitch氏によってfindlayanumとnobileが交配され、cybeleと名付けられて1887年に登録された。日本でも馴染み深いCassiopeは、1890年にCookson氏がnobileと、日本原産のmonilifomeを交配して作出したもので、小型品種の育成に先鞭を付ける結果となった。日本で最近まで大量生産されていたSnowflake’Red Star’は、このCassiopeとnobileを交配して生まれたものである。
・1893年には、英国のVeitch氏によってAinsworthiiとCassiopeが交配され、Euryalusと名付けられ、交配が2代目に進んだ。この交配では、ピンクや紅紫色の美しい花が咲いたので、ColmanやSchroder、Sypher、Lawrenceなどの人々により再交配され、多くの変種が生まれている。
1896年に、ChamberlainがAinsworthiiとCassiopeを交配し、Andromedaと名付けて登録している。この他にもClio、The Gem、Wiganiae等多数の初期交配種が、1800年代に作出されている。
・1900年代に入ると、英国のR.G.Thwaites氏により、黄花の交配種ThwaitesiaeやChessingtonenseなどが作出された。このThwaitesiaeは濃黄色の花付きのよい品種で、現在作出されている黄色系品種は、ほとんどがこの系統を受け継いだものである。
・英国の著名な育種家Colman氏は、ピンク花のRoyal Sovereign、紅紫色の大輪良型花のLady Colman、濃紅紫色でリップにクリームホワイトを彩るMary Caine、紅紫色で丸弁中輪花のPertection、さらにGatlon Monarch等数多くの優良花を作出・登録している。これらの品種は、日本にも輸入され、現在の紅紫系改良種の先祖として基礎を築くこととなった。
・1926年には英国人のHorride氏が、nobileとQueen of Gattonを交配し、有名なMerlinを作出し、世界中の愛好家の注目を集めた。この紅紫色の美しい花は、当時としては画期的な大輪花であった。日本では、新宿御苑が輸入糸、Merlin’Shijyuk’と名付けられった品種と、横浜植木が輸入したMerlin’Yokohama’の2通りがあった。
・英国のStuart Lowは、黄花の銘花Montroseを作出してR.H.Sに登録し、その優良花はFCC/RHSに入賞している。この花は、それまでに見られなかった黄花の大輪、良型花であった。この他にも同社は、Renown、Pamela、Ceylon、Gloryなどの優良花を1955年までに登録している。
・日本で最初にデンドロビウムの育種改良に着手したのは、福羽逸人で、Viscunt Fukubaという紅紫色の品種を発表した。大正時代の末期から交配育種が盛んに行われるようになった。このころから昭和の初期にかけて、関東では島津氏、相馬氏、李王家など、関西では山岡氏、加賀氏(担当者:後藤兼吉氏)、山本弘之氏などが中心となり育種改良が進められた。1929年には島津氏のIndoyo、1941年には伊集院氏の黄花のIjyuin、1937年頃より山岡健太郎氏の育種により白花に黄目のMont Blancや、紅紫色の大輪良型花Permerなどが作出された。このころに福岡の田井氏により濃紅紫色でリップにクリーム白色を彩るKongohが作出されている。
京都の大山崎山荘の加賀家の温室では後藤兼吉氏により稀代の銘花Sagimusumeをはじめ、Yamazaki、Sakuragariなどが作出された。また、天王寺植物園の児島徴之助氏によりVariabilis'Hoshi'が作出されている。犬山市の小林鉦氏は、紅紫色の厚弁大輪花のKobayashiを発表している。
相馬氏は当時としては大変珍しいリップに黄目の入る紅紫色の大輪花Valadeva'Sohma'を作出し話題になったが、これは染色体が80で、現在の4倍体系品種の先駆けとなった。神戸の山本弘之氏は、PermerとValadeva'Sohma'を交配したPermosを発表した。
しかしながら当時、島津氏以外のほとんどの人たちは国際登録をしていなかった。現在では育種化にとって国際登録は当然の義務と考えられている。新品種をする場合、その祖先の品種が登録されていなければ新しい登録は受理されない。
山本二郎氏は、過去に作出された未登録品種については、作者本人あるいは遺族の了解のもとに作出者名を添えて国際登録を行った。また、山本二郎氏は、1956年からノビル系のデンドロビウム専門に育種改良に取り組み、現在までに3200組の交配育種を行い、そのうち重要な作品400品種についてRHSに国際登録を行っている。Yukidaruma'King'やUtopia'Messenger'FCC/WOCなどは、世界各国で普及し、数多くの愛好家や営利栽培化によって広く栽培されている。
Aファレノプシス系
・日本では、一般にはデンファレと称されている。最初はハワイで交配育種が始まり、数多くの優良品が作出されたが、最近ではタイ国が中心となってきている。
・最初のプライマリー交配は、1932年にphalaenopsisとundulatumを交配し、Pauleと名付けてハワイのJan Goo氏が発表した。その後まもなくbigibbumとphalaenopsisの交配が、Orcidwoodと名付けられて1934年に登録された。P.K.Thomasは1949年にgouldiとphalaenopsisを交配して、Jaquelyn Thomasと名付けて登録した。これは当時珍しい白花の銘花として珍重された。
・1950年代になり、2代目ノベルティー交配が盛んになり育種が急に進んだ。特に、1953年発表のLady Hamiltonは、ハワイのY.Inoue氏がDiamond Headとphalaenopsisを交配して作出したものである。この優良品種は、濃紅紫色の良型、大輪花で花付きが良く、花梗に12〜15輪の優良花が着花するものであった。この品種は交配親として活躍し、Waipahu Bearty(1976)、Prinsses Sharon(1990)など、数多くの優良花を生んだ。
・ハワイで作出された優良花はやがてタイに渡り花卉産業の対象として育種改良が進められている。その結果、Ekapol Panda、Banyad Pinkなど、今までになかった優良品種が大量生産されるようになった。
B フォーモサム系
・この系統のプライマリー交配は、formosumとinfundibulumの交配から始まった。この交配種はFomidibleと名付けられ、1967年にS.Tagami氏によって登録された。この品種を交配親としてSnow Jump、Hawaiian 'King'のような極大輪の優良花が生まれた。
・このHawaiian 'King'は、ハワイのE.Iwanaga氏によって作出され、第12回世界蘭会議の展示会でリザーブ・チャンピオンになり世界中の注目を浴びた。
・1983年には、formosumとcruentumを交配したDawn Mareeが、J.Burrows氏によって作出された。この白花の大輪花は、丸弁ではないがリップに橙赤色を広く彩る美しいものである。この系統はさらに改良が進められ、Fomidibleにcruentumを交配したFire Coralが作出された。これはさらに花形も良くさらに大輪になり、リップに橙赤色を彩る優良花が続出した。
C キンギアナム系
・この系統の最初の交配種はBardo Roseで、falcorostrumとkingianumの交配により作出された。
・この系統のspeciosumは、特に耐寒性が強く、日本でも古くから大名石斛の名で親しまれている。このspeciosumとkingianumを交配したSpecio-Kingianumが作出され、茎も丈夫で花付きも良く、鑑賞価値が一段と高まってきた。さらに改良が進み、Specio-KingianumにMini Pearlを交配したEastar Paradeが出現し、園芸品種としてその価値を不動のものにした。
(2)デンドロビウムの交配種の例、http://www.orchidspecies.com/hybridcyd.htm
(3)へぼえん解説
1.ノビル系
石斛、学名:Dendrobium moniliforme
2.ファレノプシス系(デンファレ)
デンドロビウム属のうち、デンドロビウム・ファレノプシスという原種を中心に改良された交配種を、略して「デンファレ」と総称する。デンドロビウム属は多くの亜属(節)に分かれるが、デンファレは分類上、ファラエナンセ亜属(=ファラエナンセ節)に属する。
デンファレは、ノビル系のデンドロビウムとは違い、低温に当たって花芽を作る性質はない。(ただし、ケーンタイプの品種は、15℃程度の低温が必要。)そのため、秋の低温にさらすようなことはしない。
最近よく見る原種のビギブムは、濃紅色の花を咲かせる種類で、デンファレの中では比較的耐寒性が強く、10℃まで耐えられる。変種のコンパクツムは、名前の通り、草丈がとても低く、小型のデンファレ作出のためによく使われる。
属間交配種、最近は、別の亜属(節)に属する原種を改良親に用いた品種が増えている。使われる原種は、アンテナツム、カナリクラツム、ゴウルディー、ラシアンセラなどがある。これらの血を引くデンファレは、細長い茎(バルブ)に、先端のとがった剣状の葉を交互に付けるため、「ケーンタイプ」と呼ばれる。(「ケーン」とは、サトウキビの意。)淡黄色花の「バナナロイヤル」「ピクシープリンセス」、紫色花の「ブルートゥインクル」など、細長い花弁を持つ品種が多い。
ノビル系デンドロビウムとは違い、古いバルブからも、再び花芽が出るので、たとえ落葉していても、緑色をしていて元気なうちは、切らずに残す。また、花芽は普通、バルブの先端の葉の付け根から出るが、時折、2枚目以下の葉の付け根から出ることもある。
デンドロビウムの一種とはいえ、この仲間は、きわめて寒さに弱いのが特徴。できれば冬は加温し、真冬でも、最低18℃以上を保ちたい。
3.Oncidium
(1)蘭/オンシジウムより、http://kojimatsk.hp.infoseek.co.jp/MyOncidium.htm
Onc. varicosum代表種であり、よく見かける黄色いオンシジウムの親
「Onc. Twinkle (Onc.cheirophorum× Onc. ornithorhynchum )1958年登録、「洋ラン ポケット事典」唐澤耕司、小笠原亮著、NHK出版、1999.によれば、オルニソリンクムの交配種で小型の花を無数につける。花茎は細いながらも直立し枝ぶりもよい。香りがあり、小鉢品種としては鑑賞価値が高い。秋〜冬に開花。」
Onc. SharryBaby ‘Red’ オンシジウム・シャリーベイビー‘レッド’、多くの本やWebでよく紹介されている有名品種
Onc. Sharry Baby ‘Sweet Fragrance’ オンシジウム・シャーリーベイビー ‘スイートフレグランス’ チョコレートの香り。
Onc. flexosum × Onc. ornithoryncam = Onc. Kaiulani 1940年登録,
(2)交配種の例、http://www.orchidspecies.com/hybridop.htm
@薄葉系
アロハイワナガ
主な種類
@薄葉系種
高温・大降水量、乾季短い、薄日、容易
原種
cheirophorumケイロフォルム、黄、径1.5cm、茎15-25cm、冬、パナマ
concolorコンカラー、カナリヤ黄、径3-5cm、茎20cm、春、ブラジル東部
flexuosumフレクソーサム、黄、径4-5cm、茎50-60cm、夏−秋、ブラジル東部
obryzatum、明るい黄、花径2cm、花茎60-80cm、冬−春、
ornithorynchum、くすんだ桃、径2cm、茎30cm、秋−冬、グァテマラ
交配種
Aloha Iwanaga、黄、不定期、
Taka、黄、不定期
Makalii、黄・紫褐色斑点、冬−春
A厚葉系
乾季・雨期明瞭、薄葉より強光、
原種
papilioパピリオ、褐橙、径10-15cm、茎100cm、随時、ベネズエラ
クラメリアナム
splendidum、唇弁黄、径7-8cm、茎60-80cm
交配種
カリヒ
メンデンホール
B棒状葉系
乾燥地、
cabolletaセポレタ、唇弁黄・花弁褐色、径2-3.5cm、茎60-150cm、冬−春、ブラジル、パラグァイ
ジョネシアナム、パラグァイ
C剣状葉系
根がやや弱い、花茎細く固い
pulchelumプルケラム、桃、径2-3cm、茎30-50cm、春−晩夏
スタンレースミス
(江尻光一著NHK趣味の園芸オンシジウム参照)
オンシジウム属は、大変種類が多く、「薄葉系」「厚葉系」「剣葉系」「棒葉系」の四系統に大別される。
1.薄葉系
オンシジウムは、楕円型の扁平なバルブを持ち、しなやかな薄い葉を付けるのが特徴。性質が丈夫で育てやすい。花色は、原種・交配種を含め、黄色が多いが、紅色や赤褐色もある。
薄葉系の主な原種には、オーニソリンクム、オブリザツム、ケイロフォルム、フォーベシー、フレクスオスム、ロンギペスなどがある
園芸品種が多いが、よく見かけるのは、「アロハ・イワナガ」「ケイロ・ククー」「ゴワー・ラムゼイ」「シャーリー・ベイビー」「スイート・シュガー」「トゥインクル」「ミルキー・ウェイ」など。
小輪多花性系統のオーニソリンクムやオブリザツム、ケイロフォルム、「ケイロ・ククー」、「トゥインクル」などは、やや暑さを嫌うので、真夏は風通しのよい涼しい日陰で管理する。
薄葉系以外の系統(厚葉系・剣葉系・棒状葉系)については、簡単に触れる程度とする。いずれも多肉質の葉を持ち、乾燥に強いので、一貫して乾き気味に管理する。また、強い日光を好むため、高温期以外は遮光しない。寒さに弱いので、越冬温度は最低13℃欲しい。
2.厚葉系…スプレンディドゥム、ナヌム、ハリソニアヌム、ランセアヌムなど。葉が厚く多肉質。現在はトリコセントラム属として独立している模様。
3.剣葉系…バリエガツム、プシルム、プルケルムなど。葉が短い剣(または鎌)状。葉が幾重にも重なり、明確なバルブを持たない。空中湿度を好む。
4.棒状葉系…ジョネシアヌム、ミクロキルム、ロンギフォリウム(セボレタ)など。葉が棒状。最も強光と乾燥を好む。
クラメリアナ、パピリオ、ベルスティーギアナは、以前は、厚葉系オンシジウムの中に含まれていたが、現在はサイコプシス属として独立している。強い日光を嫌い、高い空中湿度を好む。こちらも耐寒性が弱いので、冬は最低13℃を保つ
(下線付き種の写真がホームページ、蘭、洋ラン図鑑http://kojimatsk.hp.infoseek.co.jp/AllOrchid.htmにあります)
属間交配種
オドントグロッサムやブラッシア、ミルトニアなどと近縁なので、下記のような属間交配種(人工属)が作られている。オンシジウムの血が濃い種類は、耐暑性が強く、花茎が分枝して、たくさん開花する傾向がある。
イオノシジウム…オンシジウム×イオノプシス
ウィルソナラ…オンシジウム×オドントグロッサム×コクリオダ
オドントシジウム…オンシジウム×オドントグロッサム
コルマナラ…オンシジウム×オドントグロッサム×ミルトニア
ハウエアラ…オンシジウム×レオキルス×ロドリゲッツィア
バケララ…オンシジウム×オドントグロッサム×ブラッシア×ミルトニア
ブラゲアラ…オンシジウム×オドントグロッサム×コクリオダ×ミルトニア
ブラッシジウム…オンシジウム×ブラッシア
マクレラナラ…オンシジウム×オドントグロッサム×ブラッシア
ミルトニジウム…オンシジウム×ミルトニア
(ホームページ「素人演芸解説−私はこう育てる」http://heboen.hp.infoseek.co.jp/youran/onc.htmlより)
4.Cattleyaの仲間
カトレヤの交配は歴史が長く、種類も沢山あります。
(1)下記のホームページに詳しく載っています。
Abiko Orchid Room交配系統図のページ ( Room Genealogy )http://www.orchid.or.jp/orchid/people/hashizume/kakeizu/kakeizu.htm
ブラソレリオカトレヤ・トシエ・アオキの例、片親は系図が載っています。
┌ Blc. Faye Miyamoto
Blc. Toshie Aoki ┤ 1975
1980 │
└ Blc. Waianae Flare
1980
┌ C. dowiana
┌ Lc. Ophir ┤
│ 1901 └ L. xanthina
┌ Lc. Thyone ┤
│ 1912 └ C. dowiana
┌ Lc. Litana ┤
│ 1922 │ ┌ C. dowiana
│ └ C. Sibyl ┤ ┌ C. bicolor
┌ Lc. Canberra ┤ 1914 └ C. Iridescens ┤
│ 1927 │ 1909 └ C. eldorado
│ │ ┌ C. dowiana
│ └ C. Venus ┤ ┌ C. bicolor
┌ Lc. Nugget ┤ 1908 └ C. Iris ┤
│ 1935 │ 1901 └ C. dowiana
│ │
│ │ ┌ C. dowiana
│ │ ┌ Lc. Luminosa ┤
│ │ │ 1901 └ L. tenebrosa
┌ Lc. Derna ┤ └ Lc. Mrs Medo ┤
│ 1941 │ 1922 │ ┌ C. dowiana
│ │ └ C. Venus ┤ ┌ C. bicolor
│ │ 1908 └ C. Iris ┤
│ └ C. dowiana aurea 1901 └ C. dowiana
│ ┌ C. dowiana
┌ Lc. Amber Glow ┤ ┌ Lc. Luminosa ┤ ┌ C. dowiana
│ 1952 │ │ 1901 └ C. Fabia ┤
│ │ │ 1894 └ C. labiata
│ │ ┌ Lc. Carmencita ┤
│ │ │ 1912 │ ┌ C. trianae
│ │ │ └ C. dowiana ┌ Lc. Warnhamensis ┤
│ └ Lc. Anne Walker ┤ │ 1898 └ L. cinnabarina
│ 1937 │ ┌ Lc. Goldfinch ┤
│ │ │ 1908 └ C. dowiana aurea
│ └ Lc. Goldfish ┤
│ 1928 │ ┌ C. dowiana
│ └ C. Sylvia ┤ ┌ C. dowiana
│ 1911 └ C. Fabia ┤
│ 1894 └ C. labiata
Blc. Faye Miyamoto ┤
1975 │ ┌ B. digbyana
│ ┌ Bc. Mrs J Leeman ┤
│ │ 1902 └ C. dowiana
│ ┌ Bc. Minerva ┤
│ │ 1910 └ C. dowiana
│ ┌ Blc. Llewellyn ┤ ┌ C. dowiana
│ │ 1937 │ ┌ Lc. Luminosa ┤
│ │ │ │ 1901 └ L. tenebrosa
│ │ └ Lc. Mrs Medo ┤
│ │ 1922 │ ┌ C. dowiana
│ │ └ C. Venus ┤ ┌ C. bicolor
│ │ 1908 └ C. Iris ┤
│ │ 1901 └ C. dowiana
│ │ ┌ C. dowiana
└ Blc. Lleblanche ┤ ┌ Lc. Ophir ┤
1975 │ │ 1901 └ L. xanthina
│ ┌ Lc. Thyone ┤
│ │ 1912 └ C. dowiana
│ ┌ Lc. Litana ┤
│ │ 1922 │ ┌ C. dowiana
│ │ └ C. Sibyl ┤ ┌ C. bicolor
│ ┌ Lc. Canberra ┤ 1914 └ C. Iridescens ┤
│ │ 1927 │ 1909 └ C. eldorado
│ │ │ ┌ C. dowiana
│ │ └ C. Venus ┤ ┌ C. bicolor
│ │ 1908 └ C. Iris ┤
│ │ 1901 └ C. dowiana
└ Blc. Blanche Okamoto ┤
1952 │ ┌ B. digbyana
│ ┌ Bc. Mrs J Leeman ┤
│ │ 1902 └ C. dowiana
│ ┌ Blc. Everest ┤
│ │ 1914 │ ┌ C. mossiae
│ │ └ Lc. Canhamiana ┤
└ Blc. Nanette ┤ 1885 └ L. purpurata
1932 │
│ ┌ C. chocoensis
└ C. Annette ┤
1919 └ C. warscewiczii
--------------------------------------------------------------------------------
2.カトレア系の人工属には、下記のようなものがある。
エピカトレア…カトレア×エピデンドラム
エピレリオカトレア…カトレア×エピデンドラム×レリア
オタアラ…カトレア×ブラサボラ×ブロートニア×レリア
カトレイトニア…カトレア×ブロートニア
キルチャラ…カトレア×エピデンドラム×レリア×ソフロニティス
ションボカトレア…カトレア×ションバーキア
ソフロカトレア…カトレア×ソフロニティス
ソフロレリオカトレア…カトレア×ソフロニティス×レリア
ハウキンサラ…カトレア×ソフロニティス×ブロートニア×レリア
ハセガワアラ…カトレア×ソフロニティス×ブラサボラ×ブロートニア×レリア
ブラソカトレア…カトレア×ブラサボラ
ブラソレリオカトレア…カトレア×ブラサボラ×レリア
ポティナラ…カトレア×ソフロニティス×ブラサボラ×レリア
ヤマダラ…カトレア×エピデンドラム×ブラサボラ×レリア
レリオカトレア…カトレア×レリア
3.また、カトレア属の血を引かない、近縁属同士の人工属も、カトレア類の一種として扱われる。主な属には、下記のようなものがある。
エピフロニティス…エピデンドラム×ソフロニティス
ソフロレリア…ソフロニティス×レリア
ダイアレリア…ディアクリウム×レリア
ブラソレリア…ブラサボラ×レリア
レロニア…ブロートニア×レリア
(ホームページ「素人演芸解説−私はこう育てる」http://heboen.hp.infoseek.co.jp/youran/c.htmlより)
原種同士の交配例
┌ L. pumila
Lc. Mini Purple ┤
1965 └ C. walkeriana
┌ L. sincorana
Lc. Love Knot ┤
1984 └ C. walkeriana
Epidendrum(Epi)
一般的なのは、小さな花が花茎の先端にかたまって咲く、原種のラディカンス(イバグエンセ)を中心に改良された系統である。 ラディカンス系のエピデンドラムは、棒のような茎に、多肉質の細長い葉を交互に付ける。品種が多く、花色が豊富。切り花でも見かける。
5.Phalenopsis(胡蝶蘭)
@原種リストと写真、Phalaenopsis page、http://www.orchidspecies.com/phalenopsis.htm
A主な交配種の花の写真集、ほぼ両親名つき、Dustindorton.comhのPlant list、ttp://www.dustindorton.com/orchids2/pages/plantlist.html
A同上、WOON LENG NURSERY http://www.woonleng.com/Hybrid/Hybrid%20Phalaenopsis.htm
B同上、NT Orchid Nuersery, http://ntorchids.com/product/product.php?id=42
1.原種
主な原種には、中輪の白花を咲かせるアマビリスや、黄緑色の花に赤い縞模様が入るアンボイネンシス、小型種で桃色花のエクエストリス、花茎が分枝し、たくさんの桃花を咲かせるシレリアナ、ごく小型種で、星形の花に芳香があるビオラセア、淡桃色の花弁や唇弁に、紅色の縞模様が入るリンデニー、白い花弁に紅色の斑点が多数入るなどがある。
2.交配種
きわめて改良が進んでおり、花色は、白〜桃〜紅色のほか、淡黄〜黄〜黄緑色や淡青紫色など、かなり豊富。花弁に斑点や線状の模様が入る品種も多い。葉に斑が入る品種もある。
アマビリスやエクエストリスの血を引く改良品種は、株が小型で、比較的耐寒性があり、育てやすい。「ミニコチョウラン」と呼ばれるのは、たいてい、この系統である。
花弁に斑点の入る品種は、原種のルデマニアナ、線模様の入る品種は、原種のリンデニーの血を濃く受け継いでいるらしい。
3.属間交配種
近縁属であるドリティスとの属間交配種(人工属)があり、ドリテノプシスと呼ばれている。純粋なファレノプシスではないが、こちらも「コチョウラン」として出回っている。しかし、ギフト品は、ラベルが付いていないことが多いので、種類がわかりにくい。
人気品種の「ケニース・シューベルト」や「ハッピー・バレンタイン」「満天紅」などは、このドリテノプシスの代表種である。
6.Paphiopedilum
(1)代表的な原種、交配種
Dr.たなかのホームページ、初心者のためのパフィオペディルムの世界にあります。
http://www.orchid.or.jp/orchid/people/tanaka/paphbigginer.html
(2)交配親の写真がアルファベット順に載っています。
華らんや「交配親アルバム」 http://www.hanaranya.co.jp/public/paphio/album1.htm
(3)外国のHPですが亜属別に交配種が親名つきで網羅されています。残念ながら日本の種類は不十分です。
@原種間の交配種一覧表、http://ladyslipper.com/primary.htm
A亜属別に交配種が親名つきで網羅されています。残念ながら日本の種類は不十分です。
Paphiopedilum Hybrids
Comprehensive Paph Hybrid List
Lists by Influence
Parvisepalum Influence Paph Hybrid List
Brachypetalum Paph Hybrid List
Multifloral Paph Hybrid List
Primary Paph Hybrid List by Species
Complex Paph Hybrid List
Maudiae Type Paph Hybrid List
Novelty Paph Hybrid List
B幾つかの交配種を両親と共に載せています。http://ladyslipper.com/hybcomp.htm
参考(へぼ園)
パフィオペディラム属は、非常に種類が多く、形態・性質によって、さらに6つの亜属に分けられている。 原種
1.パフィオペディラム亜属…葉に斑紋がない。一茎一花。2n=26・30。
主な原種…インシグネ、エクスル、グラトリックシアヌム、スピセリアヌム、ヒルスティッシムム、ビロスムなど。
2.ポリアンサ亜属…葉に斑紋がなく、やや肉厚。一茎多花。 花は一斉に開く。種類によっては、唇弁の縁が内側へ巻く。2n=26。
主な原種…サンデリアヌム、ストネイ、ハイナルディアヌム、パリシー、フィリピネンセ、プラエスタンス、ロウイー、ロスチャイルディアヌムなど。
3.コクロペタラム亜属…葉に淡い斑紋がある。一茎多花。花は一つずつ順番に開く。2n=30〜36。
主な原種…グラウコフィルム、チャンバーライニアヌム、ビクトリアレギネ、プリムリヌム、リーミアヌムなど。
4.シグマトペタラム亜属…葉に斑紋がある。一茎一花だが、種類によっては数花付く。2n=28〜42。
主な原種…アーバニアヌム、アーガス、アプレトニアヌム、カーティシー(スーパービエンス)、カロスム、シリオラレ、スクハクリイ(スカクリイ)、トンスム、バルバツム、フーケラエ、プルプラツム、ベヌスツム、ローレンセアヌム、ワーディーなど。
5.パルビセパラム亜属…葉に斑紋があり、やや硬い。一茎一花。花弁が軟らかく、唇弁の縁が内側へ巻く。2n=26。
主な原種…アルメニアクム、デレナティー、マリポエンセ、ミクランツムなど。
6.ブラキペタラム亜属…葉に斑紋があり、やや肉厚。一茎一花だが、数花付くこともある。唇弁の縁が内側に巻く。2n=26。
石灰岩地帯に自生するので、軽石を主体とした洋ラン専用土などを用い、やや乾き気味に管理するとよい。
主な原種…コンコロール、ニベウム、ベラチュルムなど。
系統図の例

7.Vanda(V)
(1)我が国のバンダの苗は大部分がタイで生産され輸入されたものだそうです。現地の原種・交配種のリストと写真集(カタログを含む)
@主な原種や交配種等の交配親の傾向、実生バンダの開花傾向、http://www.thai-orchidplaza.com/xmisyokaika.htm
A青・赤・黄色系代表的交配種、一部親名つき、http://www.thai-orchidplaza.com/xvblue.htm
(2)原種と交配種の写真、http://www.orchidspecies.com/hybridop.htm
(参考へぼえんより)
主な原種に、セルレア、デアレイ、テッセラータ、トリコロール、ルゾニカなどがある。このうち、セルレアは、美しい青花を咲かせ、しかも、この青色が子孫に強く遺伝するため、最も重要な交配親となっている。
セルレアは、二枚の側花弁の基部がねじれ、裏側を表に向けて咲く点と、花弁に網目模様が入る点が特徴。(ただし、側花弁がねじれない株も多く見かけるため、個体差があるものと思われる。)基本的に青花だが、株によって花色の変化が大きく、白や桃色の花を咲かせるものもある。
1.広葉系:バンダは品種が豊富で、「ウィラット」「クルタナ・ブルー」「ゴードン・ディロン」「フックス・デライト」「マヌエル・トーレス」「ロスチャイルディアナ」「ロバーツ・デライト」などいろいろ。花色は、原種セルレアの血を引く青色系が多いが、白や桃〜紅、赤紫、濃紫、茶褐色などもあって飽きない。
原種のセルレアは、花が美しいため、時折市販されているが、やや暑さに弱く、暖地では育てにくい。その他の原種や交配種は、暑さに強い。
2.棒状系、パピリオナンテ属に分離されたテレスやフーケリアナのように、葉が細長い棒状をしている種類は、非常に強い日光を好むので、ほとんど遮光の必要がない。これらは、かなり大型の種類で、人の背丈ほどに育つにも関わらず、きわめて寒さに弱く、加温なしでは越冬できないので、一般家庭で気軽に楽しむのは難しいと思われる。
3.属間交配、バンダ系、近縁属であるアスコセントラムやエリデス、リンコスティリスなどとの属間交配種(人工属)もいろいろある。なお、ネオフィネティア(フウラン)は、日本にも自生しており、耐寒性が強いので、これの血を引く人工属も、比較的耐寒性に優れるものが多い。
アランダ…バンダ×アラクニス
アスコセンダ…バンダ×アスコセントラム
エリドバンダ…バンダ×エリデス
カガワアラ…バンダ×アスコセントラム×レナンセラ
クリスティアラ…バンダ×アスコセントラム×エリデス
ダーウィナラ…バンダ×アスコセントラム×ネオフィネティア×リンコスティリス
トリコバンダ…バンダ×トリコグロッティス
ナカモトアラ…バンダ×アスコセントラム×ネオフィネティア
バスコスティリス…バンダ×アスコセントラム×リンコスティリス
バンダエノプシス…バンダ×ファレノプシス
バンドフィニデス…バンダ×エリデス×ネオフィネティア
バンドフィネティア…バンダ×ネオフィネティア
モカラ…バンダ×アスコセントラム×アラクニス
ヨネザワアラ…バンダ×ネオフィネティア×リンコスティリス
リンコバンダ…バンダ×リンコスティリス
レナンタンダ…バンダ×レナンセラ
4.属間交配、非バンダ系、直接バンダの血を引かない人工属も、「バンダ類」として、同様に扱われている。これらも、比較的低温に強く、丈夫で育てやすい。
アスコフィネティア…アスコセントラム×ネオフィネティア
オプシスティリス…バンドプシス×リンコスティリス
ネオスティリス…ネオフィネティア×リンコスティリス
リンコセントラム…アスコセントラム×リンコスティリス
レナンスティリス…リンコスティリス×レナンセラ
Ascofinetia 'Cherry Blossom'アスコフィネチア ‘チェリーブロッサム’ Neofinetia falcata x Ascocentrum ampullaceum
8.Coelodine(Coel)
9.Zygopetalum()
主な原種、インターメディウムやクリニツム、マキシラレ、マッケイーなど
交配種も比較的多く、「ビー・ジー・ホワイト」「ブラッキー」「レッド・ベイル」などを見かける。
最近は、近縁属のアガニシア(アカカリス)やコラックス(パブスチア)との属間交配種(人工属)も出回っている。アガニシアやコラックスは、やや暑さを嫌うが、ジゴペタラムとの交配種は丈夫。
ジゴコラックス…ジゴペタラム×コラックス
ジゴニシア…ジゴペタラム×アガニシア
(ホームページ「素人演芸解説−私はこう育てる」http://heboen.hp.infoseek.co.jp/youran/z.htmlより)
10.Miltonia()
代表種はコロンビア系のレースリーと、海抜1500-2000mの樹上や岩場に着生するベキシラリアの改良種。
園芸上、「ミルトニア」と呼ばれる洋ランは、「パンジーオーキッド」の名で知られる「ベキシラリア系」と、低地性の「スペクタビリス系」の二系統がある。
ただしベキシラリア系のミルトニアは、「ミルトニオプシス属」として、ミルトニア属から分離独立している。
1.ベキシラリア系ミルトニアは、オンシジウムなどと同様に、バルブ同士の間隔が詰まっている。(すぐに鉢からはみ出すようなことはない。)
主な原種は、アンデス山脈周辺に自生しており、ベキシラリアやサンタナエイ、ファレノプシス、ロエズリーなどがある。園芸品種が多く、春〜初夏に、パンジーに似た大きな花をたくさん咲かせるので、人気が高い。
高山性のため、かなり暑さに弱く、暖地では育たないのが欠点である。
ベキシラリア系ミルトニアは、真夏に生育が止まるので、その分、真冬に生育させたい。そのためには、植え替えは秋に行い、真冬はよく日光に当て、最低気温を13℃以上に保つ。越冬中の施肥は不要だが、元気に新芽が伸びているようなら、2,000倍の液肥を週に一度ほど施す。
2.スペクタビリス系のミルトニアは、ブラジルに自生する原種のスペクタビリスやレグネリーなどを元にして改良された系統である。園芸品種が少なく、花も中輪だが、暑さに強く、性質が非常に強健で育てやすい。
上記以外の原種には、クネアタ、クロウエシー、フラベッセンス、モレリアナなどがある。モレリアナは、以前は、スペクタビリスの変種とされていたが、最近、別個の原種として独立したらしい。
代表種である原種のスペクタビリスは、一本の花茎に一個の花しか咲かないが、株によって、花色の変異が非常に多い。基本種の花色は白で、唇弁に黄色と赤紫色の模様が入る。変種のアルバは、白一色の花である。なお、モレリアナは、花の形はスペクタビリスと同じだが、花全体が赤紫色をしている。
スペクタビリス系のミルトニアは、長いほふく茎を持ち、バルブとバルブの間が離れているのが特徴。すぐに鉢から出ていってしまうので、定期的に植え替えるか、ヘゴ板などに着生させるとよい。
3.属間交配種、ミルトニアは、オドントグロッサムやオンシジウム、ブラッシアなどと近縁に当たり、多数の種間交配種(人工属)が作られている。
オドントニア…ミルトニア×オドントグロッサム
コルマナラ…ミルトニア×オドントグロッサム×オンシジウム
デガルモアラ…ミルトニア×オドントグロッサム×ブラッシア
バケララ…ミルトニア×オドントグロッサム×オンシジウム×ブラッシア
ビーララ…ミルトニア×オドントグロッサム×コクリオダ×ブラッシア
ブイルステケアラ…ミルトニア×オドントグロッサム×コクリオダ
ブラゲアラ…ミルトニア×オドントグロッサム×オンシジウム×コクリオダ
ミルタッシア…ミルトニア×ブラッシア
ミルトニジウム…ミルトニア×オンシジウム
11.Lycaste(Lyc.)
リカステの仲間は、大きく分けて、比較的標高の低い地域に自生し、耐暑性がある「低地性種」と、標高の高い岩場などに自生し、耐暑性がない「高地性種」がある。
1.低地性種
低地性のリカステは、晩秋になり、バルブが完成すると落葉する種類が多い。落葉後は、花芽か新芽が出てくるまで、ほとんど水やりの必要がない。開花期は主に、落葉中の冬〜春の間である。なお、一部に、ほぼ常緑の種類もある。
低地性種の代表種は、原種のアロマティカとクルエンタである。いずれも、アメ細工のような、濃黄色〜黄緑色の花を咲かせる。花は小さいが多花性で、ニッキやシナモンに似た独特な香りがある。
2.高地性種
高地性のリカステは、低地性種ほど明確な落葉期を持たず、ほぼ常緑に近い。開花期は、種類によってまちまち。耐暑性だけでなく、耐寒性も低地性種に劣るので、冬は、最低10℃を切らないようにする。
高地性種の代表格は、何といっても、原種のスキンネリである。スキンネリの基本種はエクアドルの、白花変種のほうはグァテマラの国花になっている。園芸品種が多く、花色が豊富で、花自体も大きく華やかである。なお、スキンネリ系の園芸品種は、原種に近いものより、改良が進んだ品種のほうが、暑さに強いようである。
高地性種は、朝夕の気温差が大きく、濃い霧に覆われる、熱帯雲霧林に自生している。そのため、日本での栽培も、夏の間、夜間の最高気温が20℃を上回らないのが理想。同時に、高い空中湿度も必要とする。高冷地ならともかく、暖地では、冷房設備がない限り、まず無理。
ただし、最近は、強健な低地性種などを交配親に用いた、耐暑性の強い交配種が増えているので、暖地でも気軽に栽培できるようになりつつある。
2008.11.11-